They Are Billionsレビュー:拡張の限界は防衛線が決める

壮大なゾンビ包囲戦は、小さな疑問から始まる。その新しい草地を守る余裕はあるだろうか。

Zombie Games Editorial ·

公式資料とゲームプレイ画像に基づくレビューです。

They Are Billionsでは、何もない草地が宝箱より魅力的に見えてくる。食料生産を増やし、住宅を建て、収入を伸ばせる場所だ。同時に、守るべき侵入口も増える。ゾンビたちも、この投資機会を見逃してはいない。

Numantianのスチームパンク戦略ゲームは、拡張を実に悩ましい取引に変える。迫る群れを生き延びるには経済を大きくする必要があるが、一歩外へ進むたびに責任も増える。最も豊かなコロニーとは、その野心を防衛線で支えられるコロニーなのだ。

湖と岩の崖に挟まれた要塞化された通路に、感染者の大群が密集している。
天然の狭所は攻撃を集中させるが、防御側には十分な火力が必要だ。 · Numantian Games / Steam

次の一軒には、支える仕組みが丸ごと必要

住宅は労働力と収入を生むが、養える人数は食料によって制限される。電力も別の制約となる。住居に資源を使い切り、人口増を役立てるための地味な施設を見落とすと、順調だった成長が止まってしまう。

住宅をもう一列増やす前に、次に何が不足するか確認しよう。食料が厳しければ生産に適した土地を確保し、電力が足りなければ発電に予算を回す。テスラタワーは電力の供給範囲を広げ、風車や発電所は電力そのものを生み出す。この役割を混同すると、電気の授業料が高くつく。

この相互依存こそ、本作の経済設計で最も優れた部分だ。軍事力には機能する居住地が必要で、その居住地を改善するには軍事的な保護がいる。新しい資源鉱床は、そこへの経路と関連インフラを守れるようになって初めて魅力的になる。

選択したFoundryにOil Platform研究の説明が表示され、脇にはコロニーの資源数が並ぶ。
研究画面は、技術もコロニー経済に対する支出要求であることを示している。 · Numantian Games / Steam

有用な土地を選び、入口の数を数える

建物の配置は、マスを埋めるだけでは終わらない。食料や資源の生産施設は周辺環境に左右され、作業範囲によって密集にも限界がある。住宅街は大型施設と土地を奪い合い、狭い隙間は整然とした街を援軍にとって面倒な迂回路へ変えてしまう。

新しい領域へ電力を延ばす前に、防衛境界を決めておこう。湖や崖、森は守るべき線を短くしてくれる。明確な狭所がある小規模な拡張のほうが、さらに三方向へ兵を配る必要のある広大な土地より価値が高い場合もある。

終盤のワンダーは、Crystal Palaceの食料供給やLightning Spireの電力など、いかにも豪華な目標を用意する。高価だからこそ、どれを選ぶかも戦略になる。一瞬だけ裕福な気分になった記念碑を発注する前に、本当に困っている不足を解消しよう。

家々と光るテスラタワーが密集する街の上に、大型スチームパンク建築のワンダーがそびえる。
野心的な終盤施設は、街の安全を保つための資源と競合する。 · Numantian Games / Steam

銃声は招待状でもある

軍の仕事は二つある。居住地を守り、次の拡張を可能にすることだ。レンジャーは比較的静かな偵察や小集団の排除に向く。ソルジャーは頑丈で騒々しい火力を持ち、スナイパーは機動力と連射速度を射程と強力な一撃に交換する。この違いが配置に手応えを与える。

騒音があるから、攻撃には覚悟が要る。数体を倒しただけでさらに感染者を呼び寄せることもあり、退路なしの前進は資源確保の遠征を緊急事態に変えかねない。地図で一番派手な場所へ全戦力を送らず、必要な地点に守備兵を残そう。

壁は時間を稼ぐ。しかし、その後ろには敵を倒す手段も必要だ。タワー、罠、移動部隊は、一体となった防御でこそ機能する。危険な進入路に防御を重ねれば、最初の線を破られても次の判断ができる。後悔しか残らないより、ずっといい。

ひとつの突破で、経済全体が裏返る

感染した建物は、中にいた人々から新たな敵を生み出す。だから、わずかな侵入でもコロニー全域の災害へ育つ可能性がある。恐ろしいのは陣営の逆転だ。拡張費用を稼いでいた住民たちが、突然それを壊す側に回る。

電力網は最前線の壁と同じくらい大切に守りたい。重要なテスラタワーを失うと、その先の施設や電動の防衛設備まで停止することがある。立派な砲座も、近所で最も無防備な建物に電源を頼っているなら、良い投資とは言えない。

この圧力は刺激的だが、本作を付き合いの難しいゲームにもしている。長い時間をかけて慎重に育てた街が急速に崩れ、見栄えのよい繁栄も慰めにはならない。失敗した配置の見直しを楽しめるなら向いている。再建を罰としか感じないなら、避けたほうがよい。

感染者が住宅地へ流れ込み、画面には攻撃警告と資源不足が表示されている。
突破された地区は、経済の原動力から新たな攻撃者の供給源へ変わる。 · Numantian Games / Steam

サバイバルが問題を出し、キャンペーンが旅を用意する

サバイバルは新しいマップを生成し、そこにいる感染者と押し寄せる群れに耐えることを求める。魅力は、見知らぬ地形の読み方を覚える点にある。人口が増える街ではボーナスを持つ市長も選べるため、毎回同じ設計図を使うより状況に適応する意味が生まれる。

The New Empireキャンペーンには48のミッションと、90種類以上の技術からなる研究ツリーがある。コロニー建設だけでなく、群れとの戦闘や英雄による探索も進行に組み込まれる。研究の選択がミッションをつなぐため、成長は序盤の手順に熟達することだけにとどまらない。

物語上の寄り道を抑えてコロニー防衛の循環に集中したいならサバイバル。長い目標の連なりとアンロックを求めるならキャンペーンを選ぼう。どちらでも食料、電力、安全な拡張の理解は欠かせない。キャンペーンは、その学びに大きな行き先を与えてくれる。

Mayors of the Colony画面に、選ばれた四人の市長と持続するボーナスが並ぶ。
サバイバルの市長報酬は、人口増加にもう一段の選択を加える。 · Numantian Games / Steam

キャンペーンは、ときに大きくリズムを変える

キャンペーンのコロニーには列車で入植者が届くため、到着時刻や線路沿いの進入路も計画に関わる。ミッション間の研究で能力や改良が解放される。重要なのは、ツリーの遠い先で一番立派に見えるものではなく、次の目標に役立つ選択だ。

戦術ミッションでは、英雄が古い施設に入り、技術や貴重品を回収する。コロニーの面積を広げる代わりに、慎重な探索と小規模な戦闘が中心になる。変化と背景を加えてくれる一方、防衛施設を建てることが主目的のプレイヤーには、このテンポの転換があまり響かないかもしれない。

Steam版にはWorkshopのステージとレベルエディターもある。カスタムシナリオはユニット、建物、敵のルールを変更でき、公式ミッションを超えた可能性を提供する。コミュニティ作品は追加の遊び場として捉えよう。どの作品にもキャンペーンと同じ構成やバランスがあるとは限らない。

古い施設の大きな配管と産業機械の間で、英雄が感染者に発砲している。
キャンペーンの戦術ミッションでは、コロニー管理が近距離の探索と戦闘に切り替わる。 · Numantian Games / Steam

最も頼れる将校は、一時停止ボタン

一時停止中でも建設を指示し、兵を動かす命令を出し、情報を確認できる。拡張に踏み切る前や、攻撃に対応するときに使おう。これにより、忙しいクリック操作が苦手な思慮深い計画派にも取り組みやすい。ただし、戦略上の結果は依然として容赦がない。

凝ったビクトリア調の建物は街に個性を与えるが、密集地では実用的な配置マスが隠れがちだ。フラット表示を使うと配置を確認しやすい。移動経路を分かりやすく保ち、進入路を意識して点検しよう。最も美しい並びが、最も守りやすいとは限らない。

好みは選ぶが、PC版の内容は充実

PCの基本ゲームにはサバイバルとThe New Empireの両方が含まれる。別売りのサウンドトラックとアートブックは追加特典であり、キャンペーンの購入条件ではない。変わる地形や研究の優先順位、より安全な街を作りたい欲求など、繰り返す戦略的課題を楽しめるほど価値が高まる。

PS4とXbox Oneにもキャンペーンが配信され、2026年1月にはJoy-Con 2のマウス操作に対応するSwitch 2版も加わった。購入も操作環境も別のものになる。本レビューはWindows PC版が対象であり、そのWorkshop機能がコンソールにもあると考えてはいけない。

長所

  • 食料、電力、防衛が夢中になれる拡張パズルを作る。
  • 一時停止が緊張を失わせず、熟考した戦術を支える。
  • サバイバル、キャンペーン研究、Steamのカスタムステージが豊富な変化を用意する。

注意点

  • 小さな侵入口が、長時間の街づくりを台無しにすることがある。
  • 密集した建物と配置制限には丁寧な確認が必要。
  • 基地防衛一筋のプレイヤーには、英雄の探索が流れを中断する。

おすすめのプレイヤー

  • 圧力の下で配置を最適化するのが好きな戦略ゲームファン。
  • 軍事的な結果に重みを求めるコロニー建設好き。
  • 高くつく失敗から学ぶことを楽しめる、辛抱強い計画派。

総評

They Are Billionsは、経済への自信を危険なものに変えるのが見事だ。食料、電力、領土、火力が互いに引っ張り合い、感染が放置した片隅に重大な意味を与える。過剰な拡張の代償がこれほど分かりやすく、それでも拡張したくなるコロニー防衛ゲームは珍しい。

立て直しの厳しさやキャンペーンの寄り道は遊び手を選ぶが、中心となる取引は素晴らしい。生き残れるだけ建て、建て続けられるだけ守ろう。納税者が脳みその味を覚えてしまえば、立派な街並みの価値はわずかなものになる。

PC基本ゲーム

レビュー評価: 8.1 / 10

戦闘
8.0 / 10
成長要素
9.1 / 10
使いやすさ
7.1 / 10
価格に見合う内容
8.2 / 10

Windows向けSteam版。アプリIDは644930。サバイバルとThe New Empireキャンペーンを収録。

サウンドトラックとアートブックは別売りの任意追加コンテンツ。

PS4、Xbox One、Switch 2は別エディション。PC版の評価やWorkshop機能は引き継いで扱わない。

PC基本ゲーム ↗

評価は、該当する戦闘・成長要素・使いやすさ・価格に見合う内容の平均を、小数第1位に一度だけ丸めたものです。比較記事ごとの相性は含みません。

The New Empireキャンペーンは含まれていますか?

はい。PCの基本ゲームには、サバイバルと48ミッションのThe New Empireキャンペーンが含まれます。別売りのサウンドトラックとアートブックは任意の追加特典です。

They Are Billionsにマルチプレイや協力プレイはありますか?

Steamではシングルプレイヤー作品として掲載されています。Workshop対応やランキングがあっても、コロニー防衛モードが協力・対戦マルチプレイになるわけではありません。

初心者はサバイバルとキャンペーンのどちらから始めるべきですか?

目標と研究アンロックが順番に続く構成を求めるならキャンペーン。ランダムな地形でのコロニー建設と防衛に集中したいならサバイバルを選びましょう。

テスラタワーは発電しますか?

テスラタワーはコロニーの電力供給範囲を広げます。電力を生み出すのは風車や発電所です。拡張には十分な供給量と供給範囲の両方が必要です。

コンソールでも遊べますか?

はい。PS4とXbox Oneにはキャンペーンとサバイバルがあり、Switch 2版はJoy-Con 2のマウス操作に対応して2026年1月に発売されました。このレビューはWindows PC版を採点しています。

出典