Oxygen Not Includedレビュー:昨日の配管が明日の危機を招く

昨日作った設備が今日の緊急事態を招く。見事に作り込まれた、気の抜けないコロニー運営ゲームです。

Zombie Games Editorial ·

公式資料と公式のゲームプレイ画像に基づくレビューです。

ベッドもトイレも、夕飯らしきものもそろった。素晴らしい。では、そのトイレの排水先を確認しよう。Oxygen Not Includedでは、昨日の合理的な建設計画が、明日の緊急事態の最有力容疑者になる。この時間差でつながる因果関係こそ、本作の意地悪で天才的なところだ。

Kleiのシングルプレイ用コロニーシミュレーションは、複製人間たちを小惑星の内部に放り込み、掘削指示をプレイヤーに任せる。管理するのは、部屋と機械と生き物が並ぶ断面図だ。生き残るには、その間を何が流れているのか理解しなければならない。誰もが他人の問題にしたがる、あまり触れたくない物質も含めて。

ベッド、浴室設備、発電機、研究設備、生物の飼育施設が並ぶ多層構造のコロニー。
一つのコロニーの断面に、住居、供給設備、生産施設が集まる。公式の過去のゲームプレイ画像。 · Klei Entertainment/Steam公式掲載画像

住人が一人増えれば、インフラ計画も増える

掘削すれば寝室や食料生産設備、機械を置く空間ができるが、同時に周囲の環境も変わる。壁を一枚取り払っただけで、別々だった気体のたまり場がつながったり、作業場に液体が流れ込んだりする。拡張とは、マップに床を描き足す作業ではなく、工学的な判断なのだ。

複製人間が増えれば、建設や物資運搬に使える手も増える。一方で、食料と呼吸できる空気、使える生活設備への需要も高まる。大事なのは、その人が今日の工事をどれだけ早めるかではない。もう一人の働き手を、現在の生産体制で安定して養えるかどうかだ。

このせめぎ合いが、小さな仕事にも意味を与える。長いはしごは移動時間を奪い、使いにくい物資置き場は運搬回数を増やし、必要な資源が来ない機械は何も生まない。コロニーの生産性は建物の所有数ではなく、建物どうしのつながりの中にある。

呼吸のしやすさに応じて、コロニーが水色、青、ピンク、赤に塗り分けられた酸素レイヤー。
酸素レイヤーは安全な場所と呼吸できない場所を見せてくれる。公式の過去の画面で、現在のインターフェースとは異なる場合がある。 · Klei Entertainment/Steam公式掲載画像

空気は間取り図に従わない

酸素レイヤーを開くと、かわいらしいアリの巣が診断用の地図に変わる。呼吸できる場所と危険な場所が見え、酸素がどこまで届き、二酸化炭素がどこにたまっているかを判断できる。基地の別の場所に十分な総量があっても、間違った部屋にいる作業員の助けにはなりにくい。

気体の管理があるからこそ、探索には重みが生まれる。魅力的な資源の塊が、作業に向かない大気の向こう側にあるかもしれない。スーツとそれを支える設備は行動範囲を広げるが、資源に到着するだけでは仕事は半分だ。何度も往復できる実用的な道筋まで整える必要がある。

優れた設計判断は、目の前の症状だけを直すものではない。通路を開けば空気の流れがよくなり、移動も短くなる一方、隔離していた環境を部屋の中へ招き入れることもある。そこが面白い。壁は建築物であり、境界であり、後で後悔するかもしれない約束でもある。

スーツ姿の複製人間が、垂れ下がる植物と浮遊する生物のいる緑色の気体に満ちた洞窟を探索している。
いつもの大気の外でも安全に働けるかが、探索では問われる。公式の過去のゲームプレイ画像。 · Klei Entertainment/Steam公式掲載画像

昨日の配管から、ちょっと相談があるそうです

配管は液体や気体に、コロニー内での決まった経路を与える。ポンプ、フィルター、建物の入力口と出力口が、動く一本の連鎖にならなければならない。見栄えの立派な設備でも、送り先が詰まっていたり、供給が足りなかったり、電力回路が耐えられなかったりすれば何もできない。

そのため、設備の改良は仕事の性質まで変えてしまう。配管につないだ施設は手作業の運搬を減らす代わりに、ネットワークへ依存する。普段は有利な交換だが、ひとたび網が止まると、無関係に見えた建物がまとめて止まる。直すべき場所は、一番怒った警告アイコンの機械ではなく、供給経路の上流かもしれない。

電力でも同じ慎重さが求められる。発電量を増やしても、回路の容量と需要の確認は省けない。自動化を使えば信号で設備を制御でき、すべてのスイッチを見張る必要が減る。常時動き続ける仕組みより、適切なタイミングで自ら止まれる仕組みを作るほうが、よほど見事だったりする。

枝分かれしたパイプ、色付きの流体パケット、接続方向のアイコンが見える配管レイヤー。
接続をたどろう。経路が詰まると、その先の建物も止まり得る。公式の過去の画面で、現在のインターフェースとは異なる場合がある。 · Klei Entertainment/Steam公式掲載画像

研究で開くのは可能性であって、正解ではない

研究は建設の選択肢を増やすが、解禁した機械にも材料と労働力、基地の中で機能する居場所が必要だ。本当の進歩は、道具をいつ使うべきか学ぶことにある。既存の設備すら安定して動かせないコロニーでは、技術ツリーを急いで進めても埋め合わせにならない。

熱は、その違いを特にはっきり見せてくれる。工業設備は周囲の温度を変え、温度は植物や複製人間が必要とする環境に影響する。生産設備を利用先の近くに置けば輸送は楽になるが、熱の問題を引き起こす場合がある。工事が終わっても影響は広がり続けるので、断熱と適切な配置が重要だ。

Kleiの2026年3月の更新では熱交換が調整され、複数のシミュレーション上の不具合が修正された。6月にも全バージョン共通の変更が加わっている。どれも公開済みの基本ゲーム向け改善だ。ただし、複数の相互依存するシステムが同じ空間を取り合う中で、機能する環境を設計するという本質的な課題は変わらない。

従業員たちも、そろそろ休憩したい

複製人間のスキルには、また別の駆け引きがある。訓練で便利な能力を得られる一方、習得したスキルの分だけ士気への要求も積み上がる。何でもできる万能型が、必ずしも最良の人材とは限らない。専門分野を考えることが、住人を交換可能な建築道具として扱わず、生活環境を改善する動機になる。

食事、住まい、娯楽のおかげで、快適さも設備運営の一部となる。ストレス反応はコロニーを乱し、十分に高い士気は有益な歓喜反応をもたらすことがある。小さな住人たちがこの仕組みに個性を与える。つまり娯楽室は、アーケードゲーム付きのインフラだ。こんなに楽しげな経理は珍しい。

画面には各種レイヤー、状態表示、ゲーム内データベースが用意されているが、必要な説明を探し出す手間は残る。警告を読むより、その背後の原因をすべて追いかけるほうが難しい。操作性で一番気になるのはここだ。豊富な制御手段を活用するには、診断する習慣そのものを身に付けなければならない。

絵画と彫刻で飾られた部屋で、二人の複製人間がアーケードゲームを遊んでいる。
娯楽と装飾によって、快適さも設計図の中ではっきり居場所を持つ。公式の過去のゲームプレイ画像。 · Klei Entertainment/Steam公式掲載画像

基本ゲームだけでも宇宙を目指せる

基本ゲームのロケット技術は、地下の産業に遠い目標を与える。宇宙研究、ロケットの部品、希少素材によって、工学の階段は単なる生存の先まで続いていく。打ち上げがうれしいのは、それまでの多くの問題を十分に解決し、さらに大きな課題を引き受ける余裕ができた証しだからだ。

Spaced Out!は、複数の小惑星で同時にコロニーを管理し、拡張されたロケットや放射線の仕組みを扱う、別売りの拡張DLCだ。Frosty Planet、Bionic Booster、Prehistoric Planet、Aquatic Planetも有料の追加パックとなる。新たな環境や専門的なシステムは、基本ゲームを楽しむための必須条件ではない。

Aquatic Planetは2026年6月11日に発売され、水泳と海洋の開始ワールドを追加した。将来の予定ではなく、すでに利用できる内容だ。同時に基本ゲームにも、液体表現の改善など無料の変更が入った。複雑さを増すのが義務だと思わず、自分が解きたい具体的な課題を選んでDLCを買おう。

小惑星の地表で、はしごと足場の隣に立つ背の高いモジュール式ロケットがエンジンを噴射している。
基本ゲームにもロケットは登場する。Spaced Out!はそこへ異なる複数世界の運営を加える。公式の過去のゲームプレイ画像。 · Klei Entertainment/Steam公式掲載画像

長所

  • 気体、液体、熱、電力の連携が、仕組みを理解する喜びにつながる。
  • スキルと士気が、働き手の成長と生活の質を結び付ける。
  • 基本ゲームの研究とロケットだけでも、有料DLCなしで大きな目標を持てる。

注意点

  • 止まった生産網の原因を調べるには、注意深い読解と実験が必要。
  • 小さなインフラのミスが、複数の同時不足へと広がる場合がある。

おすすめのプレイヤー

  • 原因をたどり、仕組みを設計し直すことが好きな、粘り強い建設派に最適。
  • 戦闘中心のキャンペーンではなく、時折生物の危険もある中で、計画によって一人で生き延びたい人に向いている。

総評

Oxygen Not Includedは、仕組みを実践的に理解することを、見事に進歩へと結び付ける。新しい建物を一つ解禁するより、安定した供給網を整えるほうが価値を持つ。それによって初めて、コロニーは大胆な計画に挑めるからだ。警報が鳴り出す前に故障の兆しを見抜くことが、何よりのご褒美になる。

ただし、この奥深さには相応の頭脳労働が伴う。原因を調べ、作り直し、最初の問題の下に別の問題を見つける実験を重ねることになる。システムがなぜ失敗したのか考えるのが好きなら、基本ゲームだけでも夢中になれる。単純明快な戦闘や、気楽な飾り付けを求める人には別の作品が向いている。

PC基本ゲーム

レビュー評価: 8.2 / 10

戦闘
—
成長要素
9.4 / 10
使いやすさ
6.4 / 10
価格に見合う内容
8.7 / 10

公開済みの無料更新を含む、Windows、macOS、Linux版の基本ゲームを対象とする。

Spaced Out!およびFrosty Planet、Bionic Booster、Prehistoric Planet、Aquatic Planetは別売りの有料DLCで、この評価には含めない。

PC基本ゲーム ↗

評価は、該当する戦闘・成長要素・使いやすさ・価格に見合う内容の平均を、小数第1位に一度だけ丸めたものです。比較記事ごとの相性は含みません。

Oxygen Not Includedはマルチプレイに対応していますか?

いいえ。公式のゲームはシングルプレイ用で、Kleiもその体験を中心に設計したと説明しています。Spaced Out!で複数のコロニーを運営する場合も、それらを一人で管理します。協力プレイになるわけではありません。

ロケットを飛ばすにはSpaced Out!が必要ですか?

いいえ。基本ゲームにもロケットと宇宙研究があります。Spaced Out!は宇宙関連のシステムを変更・拡張し、複数コロニーと惑星間の資源輸送を追加します。宇宙へ行くための条件ではなく、異なる運営上の課題を提供する拡張です。

初心者はDLCを全部買うべきですか?

工学的なシステムに不慣れなら、まず基本ゲームから始めるのが妥当です。それだけでも生存と研究の大きな目標があります。各パックの説明を確認し、その舞台や仕組みが気に入った段階で追加するとよいでしょう。

順調だったコロニーが突然物資不足になるのはなぜですか?

システムが共通の供給元などに依存しているためです。入力不足、出力の詰まり、回路の過負荷、不適切な温度は、別の生産設備にも影響します。同じ建物を増やせば直ると考える前に、状態表示を確認し、供給と出力の接続をたどってください。

今は基本ゲームでも泳げますか?

水泳は、2026年6月発売の有料Aquatic Planet Packの要素です。同時配信の無料更新では、液体表現や窒息時の救助など、基本ゲームにも変更がありました。ただし、こうした共通の改善に、DLCの海洋ワールドや水泳システムは含まれません。

出典